第四部 ── 初走行のはずが

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サーキットデビュー。

いざその日をいつにするか。これは悩ましい問題でした。

なにせ私はサーキットにおける「由緒正しい作法」というものを何ひとつ知りません。車はどこに止めればいいのか。ピットはどこを使えばいいのか。常連さんの場所をうっかり奪ってしまったら…ぽっと出の私など、一瞬で嫌われてしまうに違いありません。

だからこそ、ここは最初からお世話になっているライコランド京都店のHさんの走行日に合わせるのが吉。そしてさらに、近畿スポーツランドには「初心者走行枠」という心強いシステムがあり、その設定日と重なる日を探してみると──運命のように一致したのが 8月16日 でした。

この日に決定。是非に及ばず

――と、こ、ろ、が!

人生はそう甘くない。

8月12日、突然の体調急変。

熱、そして喉をえぐるような痛み。

病院で検査を受けると、結果はまさかの「コロナ」。

医者「でも今は効く薬がありますよ」

私「おお、それは助かります!」

医者「7錠で15,000円です」

私「高っ!』

それでも「これで早く治れば、走行日に間に合うかもしれない」と藁にもすがる思いで処方してもらいました。

ところが、ほどなくしてヨメコちゃんまでも体調を崩す。検査をすれば、やはり同じ「コロナ」。結局、彼女も同じ薬を処方してもらうことに。

夫婦二人で 合計30,000円

薬を飲んで横になっているだけの、苦い夏休み。

症状はやがて収まったものの、体力は戻らず…。

結局、待ち望んだ初走行は断念することになったのです。

――残ったのは、財布が軽量されただけで状況は何も進んで無い!


エアバッグのワイヤーの調整中

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